3.アピールプレイ
アピールプレイとは、審判員が監督またはプレイヤーに要求されるまで、判定を下すことができないプレイをいう。
アピールプレイは、投手が次の投球動作に入る前までに行わなければならない。その投球動作は必ずしも、正しい投球でなくてもよい。アピールはインプレイ中、ボールデッド中でもできる。
(1)アピールプレイの生じるとき・アピールの仕方
a)キック順に誤りがあったとき。
言葉でアピールすればよい。
b)キッカーランナーまたはランナーが進塁および帰塁の際、塁を空過したとき。
空過した塁でボールを保持するか、その塁にタッチする。また該当ランナーにボールをタッチする。
c)正しくキックされたインフライトのボールに野手が触れる前に、ランナーが塁を離れたとき。(タッチアップが早い場合)
投球時、占めていた塁でボールを保持するか、その塁にタッチする。また該当ランナーにボールでタッチする。
d)タッチアップが早くアピールをしようとしたが、審判が”バック”をコールしてランナーが塁に戻ってしまったとき。
該当の塁上でボールを保持するか、その塁にタッチする。(審判の”バック”よりアピールプレイを優先する。)
※”バック”は戻る意志が無い場合にコールするため、バックにより投球時にしめていた塁に戻ってからでもアピールプレイが有効となり、ランナーはアウトとなる。ただし、自分の意志で塁に先に戻ればアピールプレイがあってもセーフである)
※塁審がアピールプレイの判定をしないため、球審に確認する場合、”例” 「三塁ランナーのタッチアップについてアピールプレイを行いましたが、塁審の判定がないので、塁審に確認してください。」
e)空過したランナーをアピールしようとしたが、審判が”バック”をコールしてランナーが塁に戻ってしまったとき。
空過した塁上でボールを保持するか、その塁にタッチをする。また該当ランナーにボールでタッチする。(審判の”バック”のコールよりアピールプレイを優先する。)
フォースプレイ、タッチプレイ時に本塁をセーフのタイミングで空過した場合は、キャッチャーの捕球時にベースを踏んでいればアピールプレイ成立でアウトになる。キャッチャーが本塁を踏んでいなければアピールプレイが成立せず得点が認められる。その後キャッチャーが踏めばアピールプレイ成立でアウトになる。球審(副審)は注意して見る必要がある。
P46 (4)ボールデッド中、本塁を空過したランナーは、プレイが宣告されると本塁を踏みなおすことができない。とあるため、アピールプレイ前(ボールデッド中含む)に踏み直せば正式に得点が認められる。その後のアピールプレイは不成立でセーフである。(ランナーは境界線を出た時点で踏みなおしの権利は消滅する)
f)キッカーが一塁を通過した後、直ちに帰塁しないとき。
一塁上で、ボールを保持するか、一塁ベースにタッチする。また、該当ランナーにタッチする。
g)無通告交代・無資格選手の参加および再出場違反があったとき。
言葉でアピールすればよい。
(2)アピール権がなくなるとき
a)投手がつぎのキッカーに対し、第1球目の投球動作に入ったとき。
b)攻守交代のとき、守備側の全員がフェア地域から離れたとき。
c)球審が試合の終了を宣告したとき。
(3)アピールは第3アウト後にもできる。